U.S.A., 2002/02/12
米国デュポン社が事業部編成を市場や技術に合わせ改革
- グローバル事業を5つに再編成 -
子会社のテキスタイル・アンド・インテリアを創設
<参考資料>
米国デュポン社(本社:デラウェア州ウィルミントン、会長兼最高経営責任者:チャールズ・O・ホリデー・ジュニア)は、2月11日(米国時間)、持続可能な成長を目指す事業改革の新たな一歩として、事業部を市場や技術に合わせた5つの成長基盤に再編成するとともに、子会社のテキスタイル・アンド・インテリアを創設することを発表しました。
この新しく再編成する5つの成長基盤は、デュポン・エレクトロニクス・アンド・コミュニケーション・テクノロジー、デュポン・高機能材料、デュポン・コーティング・アンド・カラー・テクノロジー、デュポン・セイフティー・アンド・プロテクション、デュポン・アグリカルチュア・アンド・ニュートリションです。
米国デュポン社会長兼最高経営責任者のチャールズ・O・ホリデー・ジュニアは「当社の長期的な戦略や方向性に合わせ、当社の事業をより市場や技術に沿ったものに改革しました。この改革によりビジネスの展開が速くなり、変革や株主価値を創出する能力を高めていきます」と語っています。
新しい子会社、デュポン・テキスタイル・アンド インテリアはデュポンの100%子会社で、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ライクラ®繊維の各事業と、関連の中間体事業および合弁事業を取り扱います。デュポンでは、2003年末までにデュポン・テキスタイル・アンド・インテリアの分社を完了するため、新規株式公開(IPO)を始めとする選択肢を幅広く検討していきます。評価プロセスでは、モルガン・スタンレー社の協力を得ていきます。
「自ら改革を継続的に進めなければ、200年間、会社を繁栄させることはできません。デュポンでは、これが確かな未来を築くカギとなることをすべての事業部の社員が知っています。
この5つの成長基盤はどれも、市場における確かな位置付け、質の高い製品、強力なブランドを生かしながら統合的科学、知識集約、生産性改善という当社の戦略を成功させる上で、欠かせないものです。同時に、新しい子会社のデュポン・テキスタイル・アンド・インテリアは、根本的に構造が変化しつつあるこの業界で大きな成功を収めるために必要な規模、世界的な広がり、柔軟性を備えたものとなるでしょう」とホリデー会長は語っています。
デュポン・テキスタイル・アンド・インテリアは、推計年間売上高65億ドルの世界最大の総合繊維会社となります。2001年の同事業部の売上高は、持ち株数に比例した関連法人の実績値および部門間の取引を含めると、デュポン全体の売上高の約23%を占めています。
新会社は、市場機会に適したリソースを揃え、業界でも競争力の高いコスト構造を実現することにより、株主価値を高める組織作りを行っていきます。
新会社は世界をリードする製品分野からの収益が75%を占め、ライクラ®繊維、ステインマスター®カーペット、アントロン®ナイロンカーペットなどの主要ブランドの成長、大幅なコスト削減、確かな革新のパイプライン、市場における強力な販路を基盤とした、キャッシュや利益の大幅な成長が見込まれています。
新会社の経営陣には、米国デュポン社首席副社長兼最高執行責任者のリチャード・R・グッドマンソンを筆頭に、スティーブン・R・マクラッケン上席副社長、ジョージ・F・マコーマック上席副社長を始めとする経験豊富なチームが就任します。
「この何十年もの間、デュポンにおいてナイロン、ポリエステル、ライクラ®事業は極めて重要な役割を果たしてきました。これらの事業は、デュポン、株主、お客様に貢献をしてくれました。しかし、ここにきて同業界では構造が急激に変化し、市況も厳しくなっています。そのため今後もこれらの事業を発展させるためには、このような決断が必要である、と私たちは考えています」とホリデー会長は語っています。
これに伴いデュポンでは、全社的に管理部門のコストを積極的に切り詰めることにより、デュポン・テキスタイル・アンド・インテリアの分社化により生じる余剰コストをすべて相殺する予定です。この計画は、オペレーション・アンド・サービス担当上席副社長のW・ドナルド・ジョンソンの指揮の下で進められます。
5つの成長基盤には、いずれも大きな可能性、豊富な市場機会、業界リーダーとして重点を置く分野と責任があります。市場の開拓や技術の発展に必要な場合には、5つの基盤を超えた事業展開を何よりも優先して進めていきます。
5つの成長基盤は以下の通りです。
・ デュポン・エレクトロニクス・アンド・コミュニケーション・テクノロジー
同グループの売上高は約27億ドル。世界の電子部品市場をリードしており、様々な情報通信業界向け用途に使われる電子部品に革新的な技術を生かし、その形態や機能を改善する力を備えています。同グループは、デュポン・エレクトロニクス・テクノロジー、デュポン・ディスプレイ・テクノロジー、デュポン・イメージング・テクノロジー、デュポン・フロロプロダクツ(フッ素樹脂、フロロケミカル、燃料電池を含む)により構成されます。現在、デュポン・高機能繊維の副社長兼ゼネラルマネージャーを務めるダイアン・H・グリヤスが、上席副社長として同グループを率います。
・ デュポン・高機能材料
同グループの売上高は約47億ドル。デュポンが特有の強みを持つ分野で使われる高機能代替部品を中心に扱います。ザイテル®ナイロン樹脂を含むデュポン・エンジニアリング・ポリマー、デュポン・パッケージング・アンド・インダストリアル・ポリマーに加え、合弁会社のデュポン・ダウ・エラストマーや帝人デュポン・フィルムにおけるデュポン持株分の利益により構成されます。クレイグ・G・ネイラー上席副社長が同グループを率います。
・ デュポン・コーティング・アンド・カラー・テクノロジー
同グループの売上高は約49億ドル。優れた製品開発や高い生産性により、コーティング剤や顔料の分野で世界的な業界リーダーとしての地位をさらに強化していきます。デュポン・パフォーマンス・コーティング、デュポン白色顔料およびミネラル製品により構成されます。エドワード・J・ドネリー上席副社長が同グループを率います。
・ デュポン・セイフティー・アンド・プロテクション
同グループの売上高は36億ドル。デュポンが誇る安全、保安、保護に関する能力を生かし、知識と製品の統合ソリューションを提供できることから、大きな成長が期待されるこの分野で競争優位を確保しています。
デュポン・高機能繊維、デュポン・高機能不織布、デュポン・特殊化学品、デュポン・サーフェイス(面材)により構成されます。エレン・J・クルマン上席副社長が同グループを率います。
・デュポン・アグリカルチュア・アンド・ニュートリション
同グループの売上高は43億ドル。栽培農家や世界の食品業界にソリューションを提供するため、農作物保護製品、種子、バイオテクノロジー、食品原料および安全の各分野でデュポンが持つ強みを生かしていきます。デュポン・農業製品、パイオニア・ハイブレッド・インターナショナル、デュポン・ニュートリション・アンド・ヘルス(デュポン・プロテイン・テクノロジー、デュポン・クォリコンを含む)により構成されます。ハワード・L・ミニー上席副社長が同グループを率います。
これら5つの成長基盤の各リーダーは、首席副社長に就任する現上席副社長のジョン・C・ホジソンに報告を行います。今後のデュポンの社外向け財務報告には、この新組織体制が反映されます。なお、前記の推計売上高は、2001年の部門別売上に基づくものです。
今年、創立200周年を迎えるデュポン社は、米国デラウェア州ウィルミントンに本社を置くサイエンス・カンパニーです。エレクトロニクス、アパレル、輸送、住宅・建築、農業、食品・栄養、ヘルスケア分野で、科学的な発見や発明を基盤に、人々の生活を豊かにする製品やサービスを提供しています。
以上