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DuPont in Japan

ニュース

U.S.A., 2002/11/07

デュポン、ディスプレイの先端技術をサーノフ社、ベル研究所と共同開発
~米国政府予算の下、フルカラーのフレキシブル・ディスプレイを実現する
有機TFTバックプレーン技術を開発~

<米国ニュース>


 米国デュポン社(本社:デラウェア州ウィルミントン、会長兼最高経営責任者:チャールズ・O・ホリデー・ジュニア)は10月29日(米国時間)、米国政府予算で実施するプラスチック基板を用いた有機TFT(有機薄膜トランジスタ)の研究開発計画に基づいて、米国サーノフ社(本社:ニュージャージー州プリンストン、会長兼最高経営責任者:サティアム・チェルクリ)と共同開発することで合意したと発表しました。
 有機TFTは、将来のフレキシブル・ディスプレイ装置(フルカラーのポリマーベース・アクティブマトリックス型OLED〔AM-OLED、AM‐有機EL〕など)の商品化に、大きな進歩をもたらすものです。

 この研究計画は、米国立標準技術研究所(NIST)の先端技術プログラム予算で行うもので、研究開発期間は3年の予定です。

 デュポン社が、OLEDディスプレイ・パネル、フレキシブル基板、コスト効率の高いプリンティング技術、有機TFT技術の専門知識を、サーノフ社がアクティブマトリックス型TFT設計システムとビデオディスプレイ・システムの専門知識をそれぞれ持ち寄ることで、新しい共同技術を開発します。さらに有機TFTの研究で先行するルーセント・テクノロジー社のベル研究所が、有機TFTの新素材と設計プロセスの開発を受け持ちます。

 デュポン社とサーノフ社は、工業製品の設計者にとってさまざまな用途があるプラスチック・ディスプレイの開発において、ディスプレイ用バックプレーンのコストを大幅に削減し、フレキシブル・ディスプレイ装置の製造コストを引き下げることが可能なフレキシブル有機TFT技術を目指す計画です。
シリコンを採用した、現在の一般的なTFTバックプレーンの製造工程は、設備に数十億ドルの投資が必要な高コスト・プロセスであるとともに、プラスチック基板に適さない高温真空蒸着やフォトリソグラフィといった処理を繰り返し行うプロセスです。

 市場調査会社のディスプレイサーチ社によると、フラットパネル・ディスプレイ市場は、現在の300億ドルから、2006年には570億ドル規模に成長します。携帯電話、PDA、インターネット接続アプライアンス、産業用電子機器、家電をはじめ、高輝度・豊かな色彩・高コントラスト・薄型の特長を備えた動画対応ディスプレイを必要とするあらゆる機器にOLEDの採用が見込まれています。

 最先端のポリマー素材を使用したOLEDは、高輝度・高コントラストで、リフレッシュレートの高い、広視野角のディスプレイ・パネルを実現します。OLEDは発光型パネルであるため、LCD(液晶ディスプレイ)等のディスプレイ技術で必要とされるバックライトが不要です。見た目も際立って美しく、非常に薄いため、差別化された最終消費者製品の可能性を提供するものです。

 デュポン社のダレン・キーズ ディスプレイ研究開発責任者は「フレキシブル基板向けの安価なバックプレーン技術の開発は大きな課題となっている。デュポン社、サーノフ社、ベル研究所の強みを持ち寄って、フルカラーの動画を表示でき、自由成形が可能なディスプレイ装置の商品化に向けた開発努
力を加速する。3社のスキル、知識、能力は、ディスプレイ産業に革命を起す可能性をもっている」と述べています。

 また、サーノフ社のレイ・カミーサ テクノロジー・オペレーションズ担当副社長は「有機TFTはディスプレイの新時代を約束するエキサイティングな技術発展だ。ガラス基板製造には莫大な資本投下を必要とするバッチ生産方式が採用されているが、有機TFTは、プラスチック基板に対応したプロセスへと業界を移行させ、コストを大幅に削減し、生産高を増加させる力を秘めている。携帯用デバイスから大型ディスプレイ、さらには超低コストのディスプレイやバーコード読み取り機にいたるまでの用途を想定している」と語っています。

 今回のフレキシブル・ディスプレイの開発は、デュポン・ディスプレイ事業部の第三世代OLED製品にあたります。小型・中型ディスプレイから超大型ディスプレイまで幅広い市場の用途に応える可能性を秘めています。

 デュポン・ディスプレイ事業部では2007年までにこの技術を実用化する予定です。2002年8月に台湾の新竹工場の量産ラインにおいてポリマーベースのパッシブマトリックス型OLEDディスプレイ(ガラス基板)を生産する計画を発表しました。同工場製品は携帯電話やPDA等のハンドヘルド型携帯通信機器に採用されます。

 さらにデュポン・ディスプレイ事業部では、米国サンタバーバラ(カリフォルニア州)にあるパイロット・ライン設備の能力を高めて、2004年末までにフレキシブル・ポリマーOLEDディスプレイの生産を可能にする計画です。

 今年、創立200周年を迎えたデュポン社は、米国デラウェア州ウィルミントンに本社を置くサイエンス・カンパニーです。エレクトロニクス、アパレル、輸送、住宅・建築、農業、食品・栄養、ヘルスケア分野で、科学的な発見や発明を基盤に、人々の生活を豊かにする製品やサービスを提供しています。
 デュポン・ディスプレイ事業部はフラットパネル・ディスプレイの世界市場向けに事業を展開しています。ポリマー科学と光コンポーネントの分野にコア・コンピタンスを持ち、変化の激しいIT産業の性能・コストニーズに応えるディスプレイの開発能力を強化しています。技術提携・戦略的提携によって、ディスプレイの品質を高めるためのIP(インテレクチャル・プロパティ:知的財産と製造技術)を生み出しています。


《ご参考》
・ サーノフ社(本社:ニュージャージー州プリンストン http://www.sarnoff.com)
 SRIインターナショナルの子会社です。サーノフ社が製造・販売するエレクトロニクス/バイオメディカル/情報技術は世界中で利用されています。1942年設立のRCS研究所は、集積回路、レーザー、画像処理などの分野に技術革新をもたらしています(コンピュータを利用した薬品の発見/製造/出荷、デジタルテレビ/ビデオ、視覚処理ソフトウェア/ハードウェア、高性能ネットワーク、ワイヤレス・コミュニケーション)。カラーテレビと液晶ディスプレイの開発にも成功し、米国のデジタルテレビ/HDTV規格の策定でも主導的な役割を果たしました。

・ ルーセント・テクノロジー社(本社:ニュージャージー州マレーヒルhttp://www.lucent.com)ネットワーク製品を開発して、世界の大手コミュニケーション・サービス・プロバイダーに提供しています。ベル研究所の研究開発成果を活用する同社は、携帯ネットワーク技術、光ネットワーク技術、通信・音声ネットワーク技術に強みをもつほか、次世代ネットワーク開発用のソフトウェアとサービスに注力しています。ルーセント・テクノロジー社のシステム、サービス、ソフトウェアは、ネットワーク展開の短期間化と優れた管理を可能にし、消費者に貢献するサービスで企業に新たな収益源をもたらします。


この件に関するお問い合わせは、下記までお願いします。
デュポン株式会社 ディスプレイ製品事業部
電話 (03)5434-6148



以上