米国デュポン社(本社:デラウエア州ウィルミントン、会長兼最高経営責任者:チャールズ・O・ホリデー・ジュニア)は、25日(米国時間)、2004年度通期(1月~12月)および第4四半期(10月~12月)の業績を発表しました。
「当社の事業実績は2004年に上昇傾向にあったが、その1年を締めくくる第4四半期には様々な事業で売上が増加し、生産コストおよび利益率に改善がみられた。当社は、当社の科学力を仕事に生かし、成長する地域へ赴き、国際的な力を高める、という戦略を展開している。当社の社員がデュポンや当社の顧客および株主のため成長に勢いをもたらしてくれていることを、非常に嬉しく思っている」と、米国デュポン社会長兼最高経営責任者のチャールズ・O・ホリデー・ジュニアは語っています。
要約
- 2004年第4四半期の1株当たり利益は28セント。
- 第4四半期の特別項目を除く1株当たり利益は37セント。
- テキスタイル・アンド・インテリア事業の分離による影響を除く第4四半期の事業部門合計売上は前年同期を14%上回ったが、これは販売量の5%増と米ドル建て価格の7%増による。現地価格の上昇が、原料コストの上昇による影響を上回った。
- 第4四半期の特別項目を除く税引前営業利益は、前年同期を32%上回る7億900万ドル。
- 2004年通期の特別項目を除く1株当たり利益は、前年の1ドル66セントを43%上回る2ドル38セント。
|
利益比較表
(希薄化された1株当たり利益)
| |
2004年度
第4四半期 |
2003年度
第4四半期 |
2004年度
通期 |
2003年度
通期 |
| 純利益(発表値) |
$0.28 |
$0.63 |
$1.77 |
$0.96 |
会計原則の変更に
伴う累積効果 |
- |
- |
- |
($0.03) |
| 特別項目 |
($0.09) |
$0.34 |
($0.61) |
($0.67) |
| 特別項目を除く利益 |
$0.37 |
$0.29 |
$2.38 |
$1.66 |
グローバルデュポンの連結純売上高と純利益
2004年第4四半期の連結純売上高は60億ドル(前年同期は65億ドル)、通期では273億ドル(前年は270億ドル)となりました。第4四半期の純利益は2億7,800万ドル、1株当たり28セント(前年同期は6億3,600万ドル、1株当たり63セント)、通期では17億8,000万ドル、1株当たり1ドル77セントです(前年は9億7,300万ドル、1株当たり96セント)。 第4四半期の特別項目を除く純利益は3億7,100万ドル、1株当たり37セントで、前年同期を28%上回りました。販売価格および販売量には、エネルギーおよび原料コストの上昇による影響を補ってなお余りある増加がみられました。2004年第4四半期の特別項目を除く1株当たり利益を前年同期と比べた要因別変化を以下の表にまとめました。
| 2003年第4四半期の特別項目を除く1株当たり利益 |
$0.29 |
| 2003年第4四半期との比較による要因別変化 |
|
| 現地価格 |
$0.19 |
| 販売量 |
$0.06 |
| 変動費 |
($0.11) |
| 固定費 |
($0.05) |
| 為替 |
$0.03 |
| 税率 |
($0.06) |
| 事業構成の変化 |
($0.04) |
| その他(医薬品事業を含む) |
$0.06 |
| 2004年第4四半期の特別項目を除く1株当たり利益 |
$0.37 |
| 第4四半期の1株当たり利益(発表値) |
|
2003年
|
$0.63
|
|
2004年
|
$0.28
|
2004年通期の特別項目を除く純利益は24億ドル、1株当たり2ドル38セントで、前年(17億ドル、1株当たり1ドル66セント)を43%上回りました。この伸びは、販売価格の上昇、販売量の増加、営業経費の減少、為替の影響による増加が、エネルギーおよび原料コストの上昇により一部相殺されたものです。
事業部門の実績―事業部門別売上高
以下の表の通り、2004年第4四半期のテキスタイル・アンド・インテリア事業の分離による影響を除く主要事業部門の売上高は63億ドルで、前年同期を14%上回りました。なお、この売上高は、関係会社の出資比率に応じた実績値および部門間の取引を含みます。売上高の伸びは、主に販売量の5%増、現地価格の4%増を含めた米ドル建て価格の7%増によります。主要事業部門にみられた価格改善の勢いは、第4四半期にも衰えていません。
| |
事業部門別売上高 |
要因別増減率(%) |
2004年
第4四半期
(10億ドル) |
対前年同期比
増減率(%) |
米ドル建て
価格 |
販売量 |
事業構成
の変化 |
| 農業・食品関連事業 |
1.0 |
1 |
5 |
(1) |
(3) |
| 塗料・色材技術 |
1.6 |
10 |
6 |
4 |
- |
| 電子・情報技術事業 |
0.8 |
7 |
3 |
4 |
- |
| 高機能材料事業 |
1.7 |
25 |
10 |
6 |
9* |
| 安全・防護事業 |
1.2 |
22 |
12 |
8 |
2 |
| 主要事業部門総計 |
6.3 |
14 |
7 |
5 |
2 |
テキスタイル・アンド
・インテリア事業他 |
0.3 |
(85) |
- |
- |
- |
| 事業部門合計 |
6.6 |
(9) |
- |
- |
- |
*主にデュポン・ダウ・エラストマー社の連結による
事業部門の実績―地域別売上高
世界全体の販売量は、中国および東ヨーロッパの新興市場で特に大きな伸びが見られたことから5%増加しました。米国では、2003年第4四半期に6%増という極めて大きな伸びが見られたため、今期は1%増となった。
<事業部門の地域別合計売上高>
| |
事業部門合計売上高 |
要因別増減率(%) |
2004年
第4四半期
(10億ドル) |
対前年同期比
増減率(%) |
現地
価格 |
為替の
影響 |
販売量 |
事業構成
の変化* |
| 米国 |
2.4 |
8 |
6 |
0 |
1 |
1 |
| ヨーロッパ |
1.9 |
17 |
3 |
8 |
4 |
2 |
| アジア太平洋 |
1.3 |
25 |
3 |
2 |
14 |
6 |
| カナダ、中南米 |
0.7 |
10 |
4 |
3 |
2 |
1 |
世界全体の
主要事業部門 |
6.3 |
14 |
4 |
3 |
5 |
2 |
テキスタイル・アンド
・インテリア他 |
0.3 |
(85) |
|
|
|
|
| 事業部門全体 |
6.6 |
(9) |
|
|
|
|
*デュポン・ダウ・エラストマー社の連結と小規模な買収による影響を含む。
事業部門の実績―税引前営業利益
2004年第4四半期の事業部門全体の税引前営業利益は5億9,600万ドルでした(前年同期は2億2,100万ドル)。 事業部門全体の特別項目を除く税引前営業利益は、第4四半期では7億900万ドル、前年同期比32%増、通期では42億500万ドル、前年比34%増となりました。
- 高機能材料事業では、販売価格が上昇し販売量および生産性が改善した。税引前営業利益は83%増加した。
- 電子・情報技術事業では、新しい電子および画像製品の売上を伸ばした。価格は上昇、販売量は増えており、引続きコストを削減している。税引前営業利益は42%増加した。
- 塗料・色材技術事業では、価格改善が進み、販売量が増加。特に白色顔料と自動車用塗料でこの傾向が顕著であった。税引前営業利益は17%増加した。
- 安全・防護事業では、新製品の導入、直接対応可能な市場の拡大、アラミド需要の継続により販売量と価格がより高い改善を達成したため、売上を22%伸ばした。一方で、将来の成長に備えた投資も増やしている。税引前営業利益は13%増加した。
- 農業・食品関連事業では、農作物保護製品の利益率改善およびパイオニア社の売上増により収益を伸ばした。税引前営業利益の季節要因による損失は1,000万ドルで、2003年を下回った。
|
税引前営業利益
(100万ドル) |
2004年第4四半期 |
| 特別項目を除く |
発表値 |
| |
対前年同期比
増減率(%)* |
|
対前年同期比
増減率(%)* |
| 農業・食品関連事業 |
(128) |
$10 |
(126) |
$10 |
| 塗料・色材技術事業 |
232 |
17 |
236 |
17 |
| 電子・情報技術事業 |
91 |
42 |
93 |
41 |
| 高機能材料事業 |
143 |
83 |
26 |
(67) |
| 医薬品事業 |
186 |
9 |
186 |
9 |
| 安全・防護事業 |
227 |
13 |
228 |
13 |
テキスタイル・アンド
・インテリア事業 |
(9) |
$(17) |
(36) |
$258 |
| その他 |
(33) |
$9 |
(11) |
$55 |
| 事業部門合計 |
709 |
32 |
596 |
170 |
*有意な変化が見られない場合はドルによる増減を示した。
展望
「当社では、構造改革を終えた今、顧客や株主に並外れた価値を創出すると確信する3つの事業戦略を実行することが最優先課題となっている」とホリデー会長は語っています。 デュポンでは、2005年の特別項目を除く1株当たり利益を2ドル65セントから2ドル85セントの間と予想しています。節度あるキャッシュフロー経営主義をもって企業の成長と生産性改善を目指す当社の戦略を引続き実行していくことにより、当社の1株当たり利益とキャッシュフローはさらに改善されることでしょう。こうした展望は主に以下の予想を前提としています。
売上の増加
- 新製品を導入し続けると同時に、この4年間に発売した多くの新製品の力を完全に生かすことにより、新製品による売上が全体の33%に達することが予想される
- 2004年につくられた価格改善の勢いが続く
- 新興市場で世界全体のGDP成長率を上回る成長が続き、当社はこれらの市場でさらに事業を拡大する
|
生産性の改善
- シックスシグマ技術を世界的なソーシング、省エネルギー、生産性改善に応用することにより、2005年には製造稼働時間などサプライチェーンにおける効率がさらに改善される
- 2004年の9億ドル規模のコスト改善プログラムを売上、マーケティング効果、価格の改善と結びつけることにより、通年にわたり節約を実現し、営業利益率を改善する
|
世界経済
- 世界全体での産業経済の成長は、東ヨーロッパ、中国、中南米では歴史的な成長が見られるが、北米および西ヨーロッパは趨勢をわずかに下回るだろう
- 原料コストは、石油および米国の天然ガスの価格が現状を維持するため、2004年を上回るだろう
|
当社の農業関連事業では、極めて季節要因が大きなものとなっています。これまで、当社の売上の3分の2は上半期に集中しており、そのため2005年の特別項目を除く1株当たり利益の約7割は上半期に得られるものと予想しています。過去の季節的なパターンから予想すると、上半期の1株当たり利益は第1四半期と第2四半期にほぼ均等に二分されると思われます。
創業以来200年の歴史をもつデュポン社は、米国デラウエア州ウィルミントンに本社を置くサイエンス・カンパニーです。世界約70カ国で、エレクトロニクス、輸送、住宅・建築、通信、農業、栄養食品、安全・保護、アパレル、テキスタイル分野で、科学的な発見や発明を基盤に、人々の生活を豊かにする製品やサービスを提供しています。
以上
# # #